問6
ある工場では、当月に次の経費が生じた。
- 特定の製品の加工を外部へ依頼した外注加工賃(当月の発生額で把握する)
- 工場の電力料(計器で測った当月の使用量に単価を掛けて求める)
この2つについて、計算方法による分類と直接経費・間接経費の区分の組合せとして正しいものを1つ選びなさい。
A. 外注加工賃は発生経費で間接経費/電力料は測定経費で直接経費
B. 外注加工賃は測定経費で直接経費/電力料は発生経費で間接経費
C. 外注加工賃も電力料も発生経費であり、どちらも直接経費
D. 外注加工賃は発生経費で直接経費/電力料は測定経費で間接経費
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解答・解説
正答: D
正答理由:2つの軸を別々に判断します。
| 費目 | 計算方法による分類 | 直接/間接 | 集計先 |
|---|---|---|---|
| 外注加工賃 | 当月の発生額で把握 → 発生経費 | 特定の製品にたどれる → 直接経費 | 仕掛品 |
| 電力料 | 使用量×単価 → 測定経費 | 複数の製品に共通 → 間接経費 | 製造間接費 |
誤答理由
- A:計算方法による分類は正しいものの、直接と間接が入れ替わっています。外注加工賃は特定の製品にたどれるので直接経費、電力料は工場全体で共通に使われるので間接経費です。
- B:計算方法による分類が入れ替わっています。外注加工賃は当月の発生額で把握する発生経費、電力料は使用量に単価を掛ける測定経費です。
- C:電力料を発生経費としており、また電力料を直接経費としています。使用量を計器で測れるものは測定経費であり、工場全体で共通に使われる電力料は間接経費です。
判断根拠
3段階で判断します。
第1に、2つの軸を切り離します。計算方法による4分類は「金額をどう求めるか」、直接/間接は「求めた金額をどこへ集計するか」を表します。一方の結論からもう一方は決まりません。
第2に、計算方法を与件から読み取ります。「当月の発生額で把握する」とあれば発生経費、「使用量に単価を掛けて求める」とあれば測定経費です。与件の記述がそのまま分類を示しています。
第3に、集計先を製品との関連から判断します。外注加工賃は特定の製品の加工を依頼したものなので、その製品にいくらかかったかをたどれます。電力料は工場全体で共通に使われるため、どの製品にいくらかを直接たどれません。
検証
| 検証項目 | 確認 |
|---|---|
| 計算方法の分類 | 各費目が4分類の1つに定まる(重複なし) |
| 直接/間接の区分 | 各費目が2区分の1つに定まる(重複なし) |
| 2つの軸の独立性 | 外注加工賃も工場の修繕費も発生経費だが、集計先は異なる |
| 与件との対応 | 「発生額で把握」「使用量×単価」がそれぞれ分類を示している |
各軸のなかでは区分が排他的である一方、軸をまたぐと1つの費目が2つの区分に同時に属します。
この検証の限界:各軸で1つの区分に収まっているかを確かめても、どちらの軸で問われているかを取り違えていれば誤りは見つかりません。「発生経費」と「直接経費」はどちらも外注加工賃にあてはまりますが、別の軸の話です。設問がどの観点を問うているのかを、問題文の文言に戻って確かめる必要があります。
想定される誤り:ひとつは「発生経費だから直接経費」と結びつけてしまうことです。工場の修繕費も発生経費ですが間接経費です。ふたつめは、計算方法の分類を与件から読み取らずに費目名の印象で決めてしまうことです。三つめは、電力料を工場で使うものだからという理由で直接経費としてしまうことです。工場で使うことと、特定の製品にたどれることは別です。