損益計算書・貸借対照表の作成(報告式・区分表示) 総合問題(2027年度) ケース2

ケース2

共通資料

以下の資料は、この問題の4つの設問に共通して用いる。

【2027年度専用】

決算日は2028年3月31日、表示単位は円、報告式による貸借対照表を作成する。決算整理後の残高は次のとおりである。

科目 金額 備考
現金及び預金 1,800,000
売掛金 1,400,000
電子記録債権 700,000 営業取引から生じたもの
商品 800,000
貸倒引当金 50,000 売掛金・電子記録債権に対するもの
貸付金 400,000 返済期日 2028年12月31日
貸付金 500,000 返済期日 2029年9月30日
建物 5,500,000
建物減価償却累計額 1,800,000
使用権資産 1,000,000 減価償却後の帳簿価額
ソフトウェア 700,000
投資有価証券 1,100,000
買掛金 1,100,000
電子記録債務 600,000 営業取引から生じたもの
借入金 900,000 返済期日 2028年11月30日
借入金 2,400,000 返済期日 2030年3月31日
リース負債 300,000 2029年3月31日までに支払う部分
リース負債 700,000 2029年4月1日以降に支払う部分
未払費用 150,000
資本金 3,200,000
資本準備金 600,000
利益準備金 300,000
別途積立金 400,000
繰越利益剰余金 1,200,000
その他有価証券評価差額金 200,000

問1

共通資料にもとづき、(1)短期貸付金、(2)長期貸付金、(3)流動負債に計上するリース負債、(4)固定負債に計上するリース負債の金額を求めなさい。

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解答・解説

正答

  • (1) 短期貸付金:400,000円
  • (2) 長期貸付金:500,000円
  • (3) 流動負債のリース負債:300,000円
  • (4) 固定負債のリース負債:700,000円

解説
決算日2028年3月31日の翌日から1年以内は2029年3月31日までです。貸付金は返済期日2028年12月31日の400,000円が短期、2029年9月30日の500,000円が長期です。リース負債も同じ基準で分け、2029年3月31日までに支払う300,000円が流動負債、それ以降の700,000円が固定負債です。

配点:4つの金額がすべて一致すること。
採点要素:短期貸付金400,000/長期貸付金500,000/流動リース負債300,000/固定リース負債700,000
部分点:NO
部分点の取扱い:採点要素 がすべて一致した場合のみ正解とする。

問2

共通資料にもとづき、流動資産の合計を求めなさい。

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解答・解説

正答:5,050,000円

解説
現金及び預金1,800,000+売掛金1,400,000+電子記録債権700,000+商品800,000-貸倒引当金50,000+短期貸付金400,000=5,050,000円。電子記録債権は営業取引から生じたものなので流動資産です。貸倒引当金は受取債権から差し引く控除表示です。長期貸付金500,000円と使用権資産1,000,000円は固定資産なので含めません。

配点:5,050,000円であること。
採点要素:流動資産合計5,050,000
部分点:NO
部分点の取扱い:金額が一致した場合のみ正解とする。使用権資産を含めた6,050,000は不正解。

問3

共通資料にもとづき、(1)固定資産の合計、(2)流動負債の合計、(3)固定負債の合計を求めなさい。

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解答・解説

正答

  • (1) 固定資産:7,000,000円
  • (2) 流動負債:3,050,000円
  • (3) 固定負債:3,100,000円

判断根拠:固定資産は、建物から減価償却累計額を控除した3,700,000円(5,500,000-1,800,000)に、使用権資産1,000,000円、ソフトウェア700,000円、投資有価証券1,100,000円、長期貸付金500,000円を加えて7,000,000円です。使用権資産は借りた資産を計上したものなので固定資産であり、流動資産ではありません。

流動負債は、買掛金1,100,000+電子記録債務600,000+短期借入金900,000+リース負債300,000+未払費用150,000=3,050,000円。固定負債は、リース負債700,000+長期借入金2,400,000=3,100,000円です。電子記録債務は営業取引から生じたものなので、期日にかかわらず流動負債です。

検証:流動負債3,050,000+固定負債3,100,000=負債合計6,150,000円。流動資産5,050,000+固定資産7,000,000=資産合計12,050,000円。純資産は3,200,000+600,000+300,000+400,000+1,200,000+200,000=5,900,000円で、12,050,000=6,150,000+5,900,000が成立します。リース負債は300,000+700,000=1,000,000で残高と一致します。

想定される誤り:使用権資産を流動資産に入れて固定資産を6,000,000円としてしまうことです。もう一つは、建物減価償却累計額を控除せず固定資産を8,800,000円としてしまうことです。三つ目は、電子記録債務を期日で判断して固定負債に入れてしまうことです。営業取引から生じた債権債務は流動区分です。

配点:3つの金額がすべて一致すること。
採点要素:固定資産7,000,000/流動負債3,050,000/固定負債3,100,000
部分点:YES
部分点の取扱い:3要素各1点、計3点満点とする。各要素は独立に採点する。

問4

共通資料にもとづき、(1)報告式の貸借対照表の区分別合計を示し、(2)資産合計と負債・純資産合計の一致を確認し、(3)当年度の財務諸表で用いている債権債務および賃借に関する科目名が当年度の規定に沿っていることを述べなさい。

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解答・解説

正答

区分 金額
Ⅰ 流動資産 5,050,000
Ⅱ 固定資産 7,000,000
資産合計 12,050,000
Ⅰ 流動負債 3,050,000
Ⅱ 固定負債 3,100,000
負債合計 6,150,000
純資産合計 5,900,000
負債・純資産合計 12,050,000

(3) 当年度は、商品代金の債権債務を電子記録債権・電子記録債務として表示し、借りた資産を使用権資産、その債務をリース負債として表示する。いずれも当年度の規定に沿っており、前年度まで用いていた科目名は使用していない。

判断根拠:資産・負債を1年基準で分けたうえで区分ごとに集計します。使用権資産は固定資産、リース負債は期日により流動300,000と固定700,000に分かれます。電子記録債権・電子記録債務は営業取引から生じたものなので流動区分です。控除表示は、貸倒引当金50,000を受取債権から、建物減価償却累計額1,800,000を建物から差し引きます。純資産は6項目の合計5,900,000です。

検証:資産合計12,050,000 = 負債合計6,150,000 + 純資産合計5,900,000。一致します。区分ごとにも、流動資産5,050,000+固定資産7,000,000=12,050,000、流動負債3,050,000+固定負債3,100,000=6,150,000が確かめられます。リース負債は300,000+700,000=1,000,000で残高と一致します。

想定される誤り:リース負債を分けずに全額を固定負債とし、流動負債2,750,000円・固定負債3,400,000円としてしまうことです。この場合でも負債合計と資産合計は一致するため、貸借の確認だけでは誤りに気づけません。 区分ごとの合計と、分割額の合計が元の残高に戻ることを確かめる必要があります。もう一つは、使用権資産を流動資産に入れて区分を誤ることです。

配点:区分別合計7項目が正しく、貸借の一致が示され、当年度の科目名について述べられていること。
採点要素

  • E1 流動資産5,050,000
  • E2 固定資産7,000,000
  • E3 資産合計12,050,000
  • E4 流動負債3,050,000
  • E5 固定負債3,100,000
  • E6 負債合計6,150,000
  • E7 純資産合計5,900,000
  • E8 貸借一致の確認(12,050,000=6,150,000+5,900,000)
  • E9 当年度の科目名についての記述

部分点:YES
部分点の取扱い:E1〜E9 各1点、計9点満点とする。E3 は E1+E2、E6 は E4+E5 と整合していれば、内訳に誤りがあっても加点しない(合計のみの一致では認めない)。


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