問1
貸倒引当金の設定にあたり、営業債権に該当するものの組合せとして正しいものを1つ選びなさい。
A. 売掛金と受取手形
B. 売掛金と未収入金
C. 受取手形と未収入金
D. 未収入金と営業外受取手形
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解答・解説
正答:A
正答理由
営業債権とは商品売買から生じた債権です。売掛金と受取手形はいずれも商品の販売から生じるため、営業債権に該当します。
誤答理由
- B:売掛金は営業債権ですが、未収入金は商品売買以外の取引(固定資産の売却など)から生じた債権であり、営業外債権です。
- C:受取手形は営業債権ですが、未収入金は営業外債権です。Bと同じく2つの区分が混在しています。
- D:未収入金と営業外受取手形はいずれも営業外債権です。営業債権の組合せではありません。
営業債権と営業外債権では、貸倒引当金繰入の表示区分が異なります。 営業債権分は販売費及び一般管理費、営業外債権分は営業外費用です。
問2
差額補充法により貸倒引当金を設定する場合、当期に計上する繰入額として正しいものを1つ選びなさい。
A. 必要設定額そのもの
B. 必要設定額から既存の貸倒引当金残高を差し引いた金額
C. 既存の貸倒引当金残高そのもの
D. 必要設定額と既存の貸倒引当金残高を合計した金額
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解答・解説
正答:B
正答理由
差額補充法では、必要設定額と既存残高の差額だけを補充します。
繰入額 = 必要設定額 - 既存の貸倒引当金残高
誤答理由
- A:必要設定額そのものを繰入れると、既存残高の分だけ引当金が過大になります。既存残高を差し引く必要があります。
- C:既存残高は当期に新たに計上する金額ではありません。すでに帳簿に計上されている金額です。
- D:合計すると引当金がさらに過大になります。差額補充法は加算ではなく差引きです。
なお、必要設定額が既存残高を下回る場合は差額がマイナスとなり、超過分を貸倒引当金戻入として処理します。
問3
貸倒引当金繰入の損益計算書における表示区分について、正しいものを1つ選びなさい。
A. 営業債権分・営業外債権分ともに販売費及び一般管理費に表示する
B. 営業債権分は販売費及び一般管理費、営業外債権分は営業外費用に表示する
C. 営業債権分は営業外費用、営業外債権分は販売費及び一般管理費に表示する
D. 営業債権分・営業外債権分ともに営業外費用に表示する
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解答・解説
正答:B
正答理由
同じ貸倒引当金繰入という勘定でも、対象となる債権の性質によって表示区分が変わります。
| 対象債権 | P/L区分 |
|---|---|
| 営業債権(売掛金・受取手形など) | 販売費及び一般管理費 |
| 営業外債権(未収入金など) | 営業外費用 |
誤答理由
- A:営業外債権分まで販売費及び一般管理費に含めると、営業活動から生じた費用ではないものが営業損益の計算に入ってしまいます。
- C:営業債権分と営業外債権分が入れ替わっています。判断は逆です。
- D:営業債権分まで営業外費用にすると、営業活動から生じた費用が営業損益の計算から外れてしまいます。
なお、既存残高が必要設定額を上回る場合の貸倒引当金戻入は営業外収益に表示します。
問4
次の資料にもとづき、当期に計上する貸倒引当金繰入の金額を1つ選びなさい。
資料
- 期末の営業債権:売掛金 ¥600,000、受取手形 ¥300,000
- このうち ¥200,000 は個別評価の対象とし、個別設定率は50%とする
- 個別評価対象を除く債権には一括設定率2%を適用する
- 決算整理前の貸倒引当金残高 ¥60,000
A. ¥54,000
B. ¥114,000
C. ¥58,000
D. ¥18,000
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解答・解説
正答:A
正答理由
①修正後債権残高 = ¥600,000 + ¥300,000 = ¥900,000 ②個別評価分 = ¥200,000 × 50% = ¥100,000 ③一括評価分 =(¥900,000 - ¥200,000)× 2% = ¥700,000 × 2% = ¥14,000 ④必要設定額 = ¥100,000 + ¥14,000 = ¥114,000 ⑤繰入額 = ¥114,000 - ¥60,000 = ¥54,000
検算:既存残高 ¥60,000 + 繰入額 ¥54,000 = ¥114,000 = 必要設定額 ✓
誤答理由
- B(¥114,000):必要設定額そのものです。既存残高 ¥60,000 を差し引いていない誤りです。差額補充法では差額のみを計上します。
- C(¥58,000):¥900,000 × 2% = ¥18,000 に個別評価分 ¥100,000 を加えると ¥118,000 となり、既存残高を引くと ¥58,000 です。個別評価対象 ¥200,000 を一括評価からも差し引かず、二重に計上した誤りです。一括評価の対象は個別評価対象を除いた ¥700,000 です。
- D(¥18,000):¥900,000 × 2% = ¥18,000。個別評価を行わず全額を一括評価とし、既存残高も差し引いていない誤りです。
個別評価対象を一括評価の対象から除くことが要点です。