基本情報技術者 技術要素 択一式(応用) 第6問〜第10問|セキュリティ

重要度:B 論点:セキュリティ

問6:公開WebサイトをSQLインジェクションなどWebアプリケーションの脆弱性を悪用する攻撃から守るために、HTTP通信の内容を検査し、攻撃と判断した通信を遮断する仕組みを導入したい。この目的に適合するものはどれか。

  • A:IDS
  • B:WAF
  • C:パケットフィルタリング型ファイアウォール
  • D:リモートアクセスVPN
【第6問:正解と解説】

正解:B

・A
IDSは、通信やシステムの事象を監視・分析して不正の兆候を検知し、管理者へ通知することを主な目的とする。検知した攻撃通信の遮断までを主機能として行う仕組みは、一般にIPSとして区別される。

・B
正解。WAFはWebアプリケーションへのHTTP通信の内容を検査し、攻撃パターンに合致する通信を遮断する。

・C
パケットフィルタリングはIPアドレスやポート番号を基に通信を制御するものであり、HTTP通信の中身までは検査できない。

・D
リモートアクセスVPNは通信経路を暗号化して安全な遠隔接続を実現するものであり、Webアプリケーションへの攻撃を検査・遮断するものではない。


重要度:B 論点:セキュリティ

問7:情報セキュリティのリスク対応のうち、リスク移転に該当するものはどれか。

  • A:リスクの原因となっている業務そのものを廃止して、リスクの発生を根本から断つ
  • B:アクセス制御の強化などの対策を実施して、リスクの発生可能性や影響度を低くする
  • C:サイバー保険に加入して、損害発生時の金銭的負担を保険会社に引き受けてもらう
  • D:リスクの影響は小さいと判断し、特段の対策を講じずにリスクをそのまま受け入れる
【第7問:正解と解説】

正解:C

・A
業務の廃止などによってリスクの原因そのものを取り除くのは、リスク回避に該当する。

・B
対策の実施によって発生可能性や影響の大きさを小さくするのは、リスク低減に該当する。

・C
正解。保険への加入や業務委託などによって、損失の負担を第三者に引き受けてもらうのはリスク移転に該当する。

・D
リスクを認識した上で対策を講じずに受け入れるのは、リスク受容に該当する。


重要度:C 論点:セキュリティ

問8:パスワードをハッシュ化して保存する際、同じパスワードを設定した利用者同士でも異なるハッシュ値になるように、利用者ごとに異なるランダムな値をパスワードへ加えてからハッシュ化する。この値を何というか。

  • A:ノンス
  • B:初期化ベクトル
  • C:ソルト
  • D:チェックディジット
【第8問:正解と解説】

正解:C

・A
ノンスは、暗号プロトコルなどで同じ値を繰り返し使用しないようにする一時的な値であり、この問題で問うパスワード保管用の値の名称ではない。

・B
初期化ベクトルは、主にブロック暗号の利用モードなどで暗号化結果に変化を与えるために用いる値である。

・C
正解。ソルトは利用者ごとに異なる値をパスワードへ加えてからハッシュ化するために用いる。ソルトを使うと、同じパスワードでも利用者ごとに異なるハッシュ値となり、事前計算表を用いた攻撃への耐性を高められる。ソルト自体を秘密にする必要はない。

・D
チェックディジットは、商品コードなどに検査用の数字を付加して入力誤りを検出するための値である。


重要度:C 論点:セキュリティ

問9:ランサムウェア対策として、バックアップの3-2-1ルールに従った運用を行いたい。適切なものはどれか。

  • A:同一のファイルサーバ内にある別のフォルダへ、3世代分のバックアップを毎日1回ずつ保存する
  • B:2種類のバックアップソフトウェアを併用して、1日に3回のバックアップを取得して保管する
  • C:3台のサーバへ同一のデータを複製しておき、2日ごとに1世代分を上書きして更新していく
  • D:データを原本を含めて3部保持し、2種類の異なる媒体に保存して、そのうち1部を遠隔地に保管する
【第9問:正解と解説】

正解:D

・A
保存先が同一サーバ内では、ランサムウェアの感染や機器の故障によって原本とバックアップが同時に失われるおそれがある。

・B
3-2-1ルールはソフトウェアの種類や取得回数を定めた規則ではなく、複製数・媒体の種類・保管場所に関する規則である。

・C
3-2-1ルールの数字は、原本を含むデータ3部、2種類の異なる媒体、1部の遠隔保管を表すものであり、サーバの台数や更新間隔を定めたものではない。

・D
正解。3-2-1ルールでは、原本を含むデータを合計3部保持し、2種類の異なる媒体に保存し、そのうち1部を遠隔地(オフサイト)に保管する。単一の機器故障、災害又は攻撃によって全てのデータを失うリスクを抑えられる。


重要度:C 論点:セキュリティ

問10:ゼロトラストの考え方に基づくアクセス制御として、最も適切なものはどれか。

  • A:社内ネットワークからのアクセスであっても信頼せず、アクセスのたびに利用者と機器を検証して認可する
  • B:社内ネットワークと社外ネットワークの境界にファイアウォールを設置し、境界の内側の通信を信頼する
  • C:一度認証に成功した利用者には、その後の再認証を求めずに全ての情報資産へのアクセスを許可する
  • D:重要な情報資産を扱うシステムをネットワークから物理的に切り離し、隔離された環境で運用する
【第10問:正解と解説】

正解:A

・A
正解。ゼロトラストは「境界の内側だから安全」という前提を置かず、アクセスのたびに利用者・機器・通信の状態を検証した上で認可する考え方である。

・B
境界の内側を無条件に信頼する従来型の境界防御の考え方であり、ゼロトラストとは対立する。

・C
一度の認証で広範なアクセスを許可し続けると、認証情報が窃取された場合に被害が拡大するため、ゼロトラストの考え方に反する。

・D
ネットワーク分離は、重要な情報資産を保護するために有効な場合があるが、それ自体はゼロトラストの説明ではない。ゼロトラストでは、ネットワーク上の位置だけで信頼せず、利用者、機器、通信状況などを評価してアクセスを認可する。物理的に分離された環境の内側が必ず無条件に信頼されるとは限らない。


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