宅地建物取引士 権利関係 択一式(応用) 第60問〜第61問|親族・相続

重要度:A 論点:親族・相続

問60:Aが死亡し、その相続人はB(Aの子)のみである場合において、Bによる相続の承認又は放棄に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

  • A:Bは、家庭裁判所による熟慮期間の伸長がない限り、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内に限定承認又は放棄をしなかったときは、単純承認をしたものとみなされる。
  • B:Bが相続の放棄をした場合、その放棄の効力は、放棄の時から生じ、相続開始時に遡らない。
  • C:Bが一度相続の放棄をした後は、家庭裁判所の許可を得れば、これを撤回することができる。
  • D:Bが相続の放棄をした場合、Bの子は、Bを代襲して相続人となる。
【第60問:正解と解説】

正解:A

・A
【論点】熟慮期間と法定単純承認(民法915条・921条2号)。【選択肢解説】正しい。相続人は、原則として自己のために相続開始があったことを知った時から3か月以内に限定承認又は相続放棄をしなければ、単純承認をしたものとみなされる。ただし、利害関係人又は検察官の請求により、家庭裁判所がこの期間を伸長した場合は、その伸長後の期間による。これが正解肢。

・B
【選択肢解説】誤り。相続の放棄をした者は初めから相続人とならなかったものとみなされ、効力は相続開始時に遡る(939条)。

・C
【選択肢解説】誤り。相続の承認及び放棄は、熟慮期間内であっても一度した以上は撤回することができない(919条1項)。詐欺・強迫等による取消しは別途可能。

・D
【選択肢解説】誤り。相続放棄をした者の子は代襲相続をすることができない(887条2項は欠格・廃除のみを代襲原因とし、放棄は含まれない)。


重要度:A 論点:親族・相続

問61:共同相続人による遺産分割に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

  • A:遺産分割は、相続開始の時に遡ってその効力を生ずるが、第三者の権利を害することはできない。
  • B:共同相続人は、被相続人が遺言で禁じた場合を除き、期間の制限なく、いつでもその協議で遺産の分割をすることができる。
  • C:遺産の分割について共同相続人間に協議が調わないときであっても、家庭裁判所に分割を請求することはできない。
  • D:特別受益者がある場合、その者の相続分に関する規定は、相続開始の時から10年を経過した後にする遺産分割であっても、常に適用される。
【第61問:正解と解説】

正解:A

・A
【論点】遺産分割の遡及効と第三者保護(909条)。【選択肢解説】正しい。これが正解肢。

・B
【選択肢解説】誤り。被相続人が遺言で分割を禁じることができる期間は5年以内に限られる(908条1項)。無期限に禁止できるわけではない。

・C
【選択肢解説】誤り。協議が調わないときは、各共同相続人は家庭裁判所に分割を請求することができる(907条2項)。

・D
【選択肢解説】誤り。特別受益に関する規定は、相続開始の時から10年を経過した後にする遺産分割には、原則として適用されない(904条の3)。


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