電験三種(第三種電気主任技術者)「機械」のうち、変圧器の原理と等価回路の問題です(大分類:変圧器・重要度B)。一問一答5問 → 五肢択一3問の順に解き、解答・解説は各問題の下を開いて確認してください。
一問一答(○×)
重要度:B 難易度:★☆☆
問1:理想変圧器では、一次と二次の電圧比は巻数比に等しく、電流比も巻数比に等しい。
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正解:×
理想変圧器では V1/V2=N1/N2=a ですが、電流比は I1/I2=N2/N1=1/a で、巻数比の逆数になります(入力と出力の電力が等しいため)。
重要度:B 難易度:★☆☆
問2:変圧器の励磁電流は、磁束をつくる磁化電流と、鉄損を供給する鉄損電流の和(フェーザ和)である。
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正解:○
励磁電流は、電圧より90°遅れの磁化電流と、電圧と同相の鉄損電流のフェーザ和です。
重要度:B 難易度:★☆☆
問3:変圧器の二次側を開放した無負荷のとき、一次側に流れる電流は小さく、励磁電流に等しい。
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正解:○
無負荷では二次電流が0なので、一次電流は磁束をつくり鉄損を供給する励磁電流だけで、定格電流に比べて小さい値(数%程度)です。
重要度:B 難易度:★★☆
問4:変圧器の一次電圧を一定にして周波数を下げると、鉄心の磁束が減り、励磁電流は減少する。
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正解:×
E=4.44fNΦmより、電圧一定で周波数を下げると最大磁束Φmは周波数に反比例して増えます。磁束が増えると(磁気飽和にも近づき)励磁電流は増加します。
重要度:B 難易度:★☆☆
問5:変圧器の鉄心には、ヒステリシス損と渦電流損を減らすため、けい素鋼板を積層したものを用いる。
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正解:○
けい素を含む鋼板でヒステリシス損を減らし、薄い板を絶縁して積層することで渦電流損を減らします。
五肢択一
重要度:B 難易度:★☆☆
問6:巻数比(一次巻数÷二次巻数)が20の単相変圧器の二次側に、2Ωの抵抗負荷を接続した。この負荷を一次側から見た値(一次側に換算した値)〔Ω〕として、正しいものはどれか。
- 0.1
- 2.0
- 40.0
- 80.0
- 800.0
【第6問:正解と解説】
正解:5
正解は5です。
二次側のインピーダンスを一次側に換算するには a² を掛けます。
2×20²=800Ω
1:誤り。巻数比aで割った値です。
2:誤り。換算していない値です。
3:誤り。巻数比aを掛けた値です(a²を掛けます)。
4:誤り。桁を誤った値です。
5:正しい。
重要度:B 難易度:★☆☆
問7:周波数50Hz、一次巻線の巻数1,000の変圧器で、鉄心の最大磁束が2.0×10⁻³Wbのとき、一次巻線の誘導起電力の実効値〔V〕として、最も近いものはどれか。
- 100
- 222
- 314
- 444
- 628
【第7問:正解と解説】
正解:4
正解は4です。
E=4.44fNΦm=4.44×50×1,000×2.0×10⁻³=444V(最大値は2πfNΦm≒628V、その1/√2)
1:誤り。fNΦmだけの値です。
2:誤り。1/2にした値です。
3:誤り。πfNΦmとした値です。
4:正しい。
5:誤り。最大値(2πfNΦm)です。
重要度:B 難易度:★★☆
問8:変圧器の等価回路に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。ただし、巻数比(一次巻数÷二次巻数)をaとする。
- 簡易等価回路では、励磁回路を電源側(一次端子側)に移して計算を簡単にする。
- 等価回路の巻線抵抗は、銅損を表す。
- 等価回路の漏れリアクタンスは、漏れ磁束による電圧降下を表す。
- 二次側の電圧を一次側に換算するには、二次電圧にaを掛ける。
- 二次側の電流を一次側に換算するには、二次電流にaを掛ける。
【第8問:正解と解説】
正解:5
正解は5です。
1:正しい。
2:正しい。
3:正しい。
4:正しい。V2′=aV2です。
5:誤り。電流は巻数比の逆数に比例するので、二次電流を一次側に換算するには1/aを掛けます(I2′=I2/a)。
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