電験三種(第三種電気主任技術者) 電力 一問一答・五肢択一(全12問)|水力発電の出力・落差と発電電力量

1問ずつ解いて記録できます演習モードで解く ›

電験三種(第三種電気主任技術者)「電力」のうち、水力発電の出力・落差と発電電力量の問題です(大分類:水力発電・重要度A)。一問一答6問 → 五肢択一6問の順に解き、解答・解説は各問題の下を開いて確認してください。

一問一答(○×)

重要度:A 難易度:★☆☆

問1:流量Q〔m³/s〕、落差H〔m〕のとき、理論水力P〔kW〕はP=9.8Q/Hで表される。

解答を見る

正解:×

理論水力は流量と落差の積に比例し、P=9.8QH〔kW〕です。落差が大きいほど、流量が多いほど出力は大きくなります。


重要度:A 難易度:★★☆

問2:理論水力を水の密度1,000kg/m³、重力加速度9.8m/s²を用いて計算すると、1,000×9.8×Q×H〔W〕となるので、9.8QHの値はキロワット〔kW〕単位の出力を表す。

解答を見る

正解:○

単位はkg/m³×m/s²×m³/s×m=(kg·m/s²)·m/s=N·m/s=Wです。1,000×9.8QH〔W〕=9.8QH〔kW〕となります。


重要度:A 難易度:★☆☆

問3:水力発電所の有効落差は、総落差(静落差)に損失落差を加えたものである。

解答を見る

正解:×

有効落差は、総落差から水路・水圧管などでの損失落差を差し引いたものです。


重要度:A 難易度:★★☆

問4:水路や水圧管の摩擦による損失落差は流速の2乗に比例するので、同じ水路で使用流量を増やすと損失落差は大きくなる。

解答を見る

正解:○

摩擦による損失水頭は速度水頭v²/(2g)に比例します。同じ水路では流速は流量に比例するので、流量を増やすと損失落差は大きくなります。


重要度:A 難易度:★☆☆

問5:水力発電所の発電機出力は、理論水力に、水車効率と発電機効率の和を掛けて求める。

解答を見る

正解:×

水車と発電機は直列にエネルギーを変換するので、効率は積で掛けます:P=9.8QHηtηg〔kW〕(ηt:水車効率、ηg:発電機効率)。


重要度:A 難易度:★☆☆

問6:ある出力で1年間(365日)連続して運転したときの発電電力量〔kWh〕は、その出力〔kW〕に8,760を掛けて求められる。

解答を見る

正解:○

1年間の時間は365×24=8,760hです。発電電力量=出力×運転時間なので、出力〔kW〕×8,760〔h〕で求めます。

五肢択一

重要度:A 難易度:★☆☆

問7:総落差85m、損失落差5mの水力発電所がある。使用流量20m³/s、水車効率0.90、発電機効率0.96のとき、発電機出力〔kW〕の値として、最も近いものはどれか。

  1. 15,680
  2. 15,241
  3. 14,394
  4. 14,112
  5. 13,548
【第7問:正解と解説】

正解:5

正解は5です。

有効落差:H=85−5=80m

P=9.8QHηtηg=9.8×20×80×0.90×0.96≒13,548kW

1:誤り。効率を掛けていません(理論水力)。

2:誤り。損失落差を総落差に加えています(85+5=90m)。

3:誤り。総落差85mのまま計算しています。損失落差を差し引いた有効落差80mを使います。

4:誤り。水車効率だけを掛け、発電機効率を掛けていません。

5:正しい。


重要度:A 難易度:★★☆

問8:有効落差60m、水車効率0.90、発電機効率0.95の水力発電所で、発電機出力9,000kWを得るために必要な使用流量〔m³/s〕の値として、最も近いものはどれか。

  1. 175.4
  2. 17.9
  3. 15.3
  4. 13.1
  5. 8.3
【第8問:正解と解説】

正解:2

正解は2です。

P=9.8QHηtηg より Q=P/(9.8Hηtηg)

Q=9,000/(9.8×60×0.90×0.95)=9,000/502.74≒17.9m³/s

1:誤り。9.8を掛けていません。

2:正しい。

3:誤り。効率を考えていません(理論水力が9,000kWとして計算)。

4:誤り。効率で割らずに掛けています。出力を得るには、効率の分だけ多くの流量が必要です。

5:誤り。効率を積ではなく和(0.90+0.95)で計算しています。


重要度:A 難易度:★★☆

問9:ある河川の発電所地点より上流の集水面積が400km²、年間降水量が2,000mm、流出係数が0.7である。この河川の水を有効落差100mの水力発電所で1年間(365日)すべて発電に使うものとする。水車効率と発電機効率の積(総合効率)は0.85で一定とし、流量は1年を通じて年平均流量で一定とする。
(a) この地点の年平均流量〔m³/s〕の値として、最も近いものはどれか。

  1. 1,065.4
  2. 36.2
  3. 25.4
  4. 17.8
  5. 12.4
【第9問:正解と解説】

正解:4

正解は4です。

年間流出量:400×10⁶m²×2.0m×0.7=5.6×10⁸m³

1年間の秒数:365×24×3,600=31,536,000s

年平均流量:Q=5.6×10⁸/31,536,000≒17.76m³/s

1:誤り。1年間の秒数を365×24×60(分の数)で計算しています。1年=365×24×3,600秒です。

2:誤り。流出係数で割っています。

3:誤り。流出係数0.7を掛けていません。降水の一部は蒸発・浸透するため河川に流出しません。

4:正しい。

5:誤り。流出係数を2回掛けています(0.7²)。


重要度:A 難易度:★★☆

問10:ある河川の発電所地点より上流の集水面積が400km²、年間降水量が2,000mm、流出係数が0.7である。この河川の水を有効落差100mの水力発電所で1年間(365日)すべて発電に使うものとする。水車効率と発電機効率の積(総合効率)は0.85で一定とし、流量は1年を通じて年平均流量で一定とする。
(b) この発電所の年間発電電力量〔GWh〕の値として、最も近いものはどれか。

  1. 5.4
  2. 110.1
  3. 129.6
  4. 152.4
  5. 185.1
【第10問:正解と解説】

正解:3

正解は3です。

(a)より Q≒17.76m³/s

出力:P=9.8×17.76×100×0.85≒14,792kW

年間発電電力量:W=14,792×8,760≒129.6×10⁶kWh=129.6GWh

1:誤り。運転時間を365hとしています。1年は365×24=8,760hです。

2:誤り。総合効率を2回掛けています。

3:正しい。

4:誤り。総合効率0.85を掛けていません。

5:誤り。年平均流量に流出係数0.7を掛けていません(25.37m³/sで計算)。


重要度:A 難易度:★☆☆

問11:水力発電所の出力と発電電力量に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. 理論水力は、流量と落差の積に比例する。
  2. 有効落差は、総落差から損失落差を差し引いたものである。
  3. 発電機出力は、理論水力に水車効率と発電機効率を掛けて求める。
  4. 使用流量を一定にして有効落差を2倍にすると、理論水力は4倍になる。
  5. 1年間の発電電力量は、年間の平均出力に8,760hを掛けて求められる。
【第11問:正解と解説】

正解:4

正解は4です。

1:正しい。理論水力P=9.8QH〔kW〕で、QとHの積に比例します。

2:正しい。有効落差=総落差−損失落差です。

3:正しい。P=9.8QHηtηgです。

4:誤り。理論水力は落差に比例するので、有効落差を2倍にすると2倍になります。

5:正しい。発電電力量=平均出力×時間で、1年は8,760hです。


重要度:A 難易度:★★☆

問12:総落差150mの水力発電所で、使用流量10m³/s、水車効率0.90、発電機効率0.97で運転したところ、発電機出力は12,000kWであった。このときの損失落差〔m〕の値として、最も近いものはどれか。

  1. 9.7
  2. 13.9
  3. 27.6
  4. 43.1
  5. 140.3
【第12問:正解と解説】

正解:1

正解は1です。

有効落差:H=P/(9.8Qηtηg)=12,000/(9.8×10×0.90×0.97)≒140.26m

損失落差=150−140.26≒9.7m

1:正しい。

2:誤り。発電機効率を考えず、水車効率だけで有効落差を求めています。

3:誤り。効率を考えずに有効落差を求めています。

4:誤り。効率で割らずに掛けて有効落差を求めています。

5:誤り。有効落差を答えています。損失落差は総落差−有効落差です。

「水力発電」の他の論点

この論点を演習モードで解く1問ずつ解いて、結果がブラウザに残ります
タイトルとURLをコピーしました