問6
製造間接費配賦差異として110,000円の不利差異が把握されている。この差異を売上原価加減法により処理する仕訳を示しなさい。
使用可能勘定科目
製造間接費/製造間接費配賦差異/仕掛品/売上原価
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解答・解説
配賦差異:110,000円の不利差異(把握済み)
正答仕訳
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 売上原価 | 110,000 | 製造間接費配賦差異 | 110,000 |
解説
判断根拠
3段階で判断します。
第1に、有利か不利かから加減方向を決めます。不利差異は予定で配賦した額のほうが実際発生額より少なかったことを意味します。製品へ配賦した原価が実際より少ないので、不足分を売上原価へ加算します。
第2に、加減方向から売上原価の記入側を決めます。売上原価は費用の勘定で借方が通常の残高側です。増やすので借方に記入します。
第3に、相手勘定を決めます。売上原価が借方なので、製造間接費配賦差異が貸方に立ちます。差異を把握したときは配賦差異勘定が借方でしたが、振替時には貸方になります。 JOURNAL-005(有利差異)とは貸借が逆です。
検証
| 検証項目 | 確認 |
|---|---|
| 有利・不利 | 不利差異 |
| 売上原価の加減方向 | 加算 |
| 売上原価の記入側 | 借方(増やすため) |
| 配賦差異勘定の記入側(振替時) | 貸方 |
| 差異把握時の記入側 | 借方 |
| 振替後の配賦差異勘定 | 借方110,000円/貸方110,000円で残高ゼロ |
| 仕訳の貸借 | 110,000=110,000 |
差異把握時に借方へ立てた110,000円が、振替時に貸方へ立つことで相殺されます。
貸借の確認:借方110,000円=貸方110,000円。
加減方向の確認:不利差異 → 売上原価は加算 → 売上原価は借方。
この検証の限界:振替後に配賦差異勘定の残高がゼロになることは、同じ金額を反対側に立てれば必ず成立します。振替の形が正しいことを示すだけで、加減方向が正しいことは示しません。仮に有利差異と取り違えて 製造間接費配賦差異/売上原価 としても、残高はやはりゼロになります。
有利か不利かを、配賦差異の符号に戻って確かめる必要があります。
想定される誤り:ひとつは、不利差異を売上原価から減算してしまうことです。ふたつめは、加算という判断まで正しくても仕訳の貸借を逆にしてしまうことです。三つめは、差異把握時と売上原価振替時で配賦差異勘定の記入側が同じだと考えてしまうことです。把握時と振替時では逆になります。